経営者向けコラム

トップに立つ者の心得~それは、社員の汗と脂を決して忘れないこと

受け売りになってしまい大変恐縮ですが、日経ビジネスで伊藤忠前会長の丹羽さんが書いていたことに心を打たれたので、ここに紹介します。

旧二本松藩にある「戒石銘」という石碑には藩士の戒めとして以下の言葉が刻んであるそうです。

爾の俸 爾の禄は
民の膏 民の脂なり
下民は虐げ易きも
上天は欺き難し


意訳すると、
「お前の給料は、民の汗と脂の結晶である。
民を虐げることは簡単かもしれないが、神は常にお前を見ており、
そのようなことをしたらきっと天罰が下る」

という意味です。

もともと中国の君主の戒めを説いた「戒論辞」という書が原点ということです。
トップは常に民を思う心を忘れてはならないということを言っています。

これは一国一城の主たる経営者にも当てはまることです。
丹羽さんはこう言っています(一部抜粋)。
「従業員の汗と脂があってこそ、経営者も今の地位に立ち、高い報酬を得ることができている。
トップに立つことができたのは、自分の実力だと考えるのは思い上がりだ。
本当に稼いでいるのは従業員である。
ともすれば、トップに立つと権力を行使することや高い報酬を得ることが、当然のように思えてしまう。
そうならず、従業員のことを思い続けるには、自らを律する強い意志が必要だ」と。

その通りだと思います。
肝に銘じます。