新年明けましておめでとうございます。
この文を書いている3日後にはトランプ大統領が誕生します。
今年は良くも悪くも全てこの人の動向が世の中を動かすことになります。
昨年末から楽観的推測・期待値のみで上昇したドル・株も、トランプさんが世界を牛耳る日が近づくにつれて怪しい雰囲気になってきています。
いずれにしても、経営者としてはなにがあっても驚かぬように常にアンテナを張っておきましょう。
さて、今年最初のブログで早速紹介したいネタがございます。
今年の日経新聞「私の履歴書」は、カルロス・ゴーンさんからスタートしております(継続中)。
ゴーンさんの生い立ちや経営に対する考え方など、毎日楽しく読んでおります。
ご存知のように、ゴーンさんと言えば、日産のCEOであると同時にルノーのCEO、そしてつい先日は三菱自動車の会長にも就任しました。
そんな超多忙を極めるゴーンさんが昨日の紙面で言ったこの言葉が今回のテーマです。
「1日は短い。だが、時間が足りないと感じるのはまだまだ時間を有効活用しきれていないということでもあると思う。」 (2017年1月17日付 日本経済新聞「私の履歴書」)
まず一つ目の驚きは、当たり前ですがゴーンさん自身が「時間が足りないと感じる」という正直な本音をちらりと発していること。
やっぱり超人ゴーンさんと言えども人間なんだなあと、ちょっと安心しました。
そりゃあ、足りないですよね。
一方で、二つ目の驚きは、時間が足りないと感じること自体が、時間を有効活用していない自分が悪い、と、最終的には自分への戒めにしている点です。
時間は誰にとっても平等です。
物理的に誰かにとって長く、誰かにとって短いということはあり得ません。
それを長いと感じるか短いと感じるかはその人次第。
絶対的な「時間」が足りないのではなく、相対的な「自分の行動」が悪いのだ、と捉えているのです。
支配することのできない「時間」に文句を言うのでなく、自らの意思で変えることのできる「行動」に焦点を当てる。
世の中を変えた変革者の発想というのが、この一文から見えました。
「経営者の時間の使い方」というのは、時間をどう使うか、ということではなく、自らの考え方、行動の仕方をどう変えていくかなのです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。