経営者向けコラム

社員の「幸せ」の定義

会社をやっている以上、従業員の皆様に幸せになってほしいと社長はみな思うはずです。
しかし、「幸せ」とは個々人の感じ方であり、私が幸福感を感じることが、他の人にとっても幸せかどうかはわかりません。
そういう意味では、幸せは個人の問題であり、会社がどうこう言う話ではないかもしれません。
それでも、社員には幸せになってほしい。
少なくとも、自社の社員が不幸であってはいけない。
エゴかもしれませんが、社長ならそう思うはずです。

そんなことを考えていた矢先、顧問先の社長からヒントになる話を学ばせていただきました。
その社長は、長い間、経営をしてきた中で、一つ腹に落ちたことがある。
それは、人の幸せは「健康、お金、居場所」であり、それを実現するのが会社だ、と。

私なりにこの言葉を解釈すれば、個人を超えた人としての絶対的な幸せの定義があり、それが「健康、お金、居場所」である。
生きていく上で、少々のお金が必要なことは誰もが知っています。
また、いくらお金があっても、健康長寿でなければ人生を謳歌できません。
そして、どんなに健康であっても、自分が誰からも必要とされていない、どこにも居場所がなければ、人生はむなしいものになるでしょう。
私達経営者にできることは、この中で「お金」と「居場所」の提供である。
また、「健康」に関しても、社員の健康管理に積極的に口を出す、少なくとも健康を害するような労働環境、働き方を防ぐことはできます。
なるほど。
個人の幸福感は別として、少なくとも経営者が会社として社員の幸せに寄与できることは、この「お金、居場所、健康」の提供である、と考えてみてください。