元ジョンソン&ジョンソンの社長で、株式会社ビジネスブレイン代表の新将命さんのお話に感銘を受けたのでご紹介します。
人の使い方、任せ方を決める際に、「信用できる人」と「信頼できる人」をどう用いたらよいのか、という話です。
まず、新さんは「信用とは仕事ができる能力のこと」と定義しています。
技量、技能に優れている人には、信用して仕事を任せることができると。
一方で、「信頼とは、一切の前提条件なしに、頭からその人そのものを信じられること」と定義しています。
人を登用する際に、もちろん理想はA「仕事の能力面で信用できると同時に、人間としても信頼できる人」であることは間違いないと思います。
一方で、私たち経営者が間違えてはいけないのは、B「仕事はできるが、マインド・人間性が低い人」つまり「信用できるが信頼できない人」を要職につけてはいけないということです。
逆に、C「仕事はできないが、マインド・人間性の高い人」は、どんどん経験を積ませてスキルアップを図り、いずれ後継者にするくらいの気持ちで育てていくべきだということです。
目先の業績は社長にも見えやすいので、ついつい仕事の能力を見て社員を評価しがちです。
また、社員も社長の前では良い顔をするため、その人の本当の人間性はわからないことが多いです。
その結果、新さん曰く、多くの経営者がB「信用できるが信頼できない人」を後継者に任命する過ちを犯すとのことです。
深いですね。
この話は心当たりのある社長が多いのでは。
スキルはあくまでも「信用」であり、「信頼」とは違うのだ、ということを肝に銘じておきたいものです。