経営者向けコラム

理念の浸透

先日、ある経営者の会合で「経営理念」がテーマになりました。
経営者の思いを形にし、文章にして周知を図る。
とても大事なことです。

しかし、当日発表をした経営者の方や、議論に参加した経営者の方からも、
「作るのも大事だが、それをいかに社員に浸透させるかがもっと大事だ。」
「作ったはいいが、社長だけが空回りして、従業員はしらけている。」とか、
「いかに自分の思いを従業員に伝えていくか」という部分に論点が絞られました。

私の意見は以下です。

「理念」というのは、経営者にとっての「事業を続ける理由」であり、究極を言えば「経営者のエゴ」です。
正しいか間違っているかは別として、自分はこう思う。
逆に言えば、(世の中にはもっといい考え方があるかもしれないが、今の自分自身の力量では)私はこうとしか考えられない。
だから、それをさらけ出して、従業員にジャッジしてもらうのです。

もし、彼らがそれに賛同できないなら、世の中に会社は200万社以上あるのですから、無理にそこにいる必要はないのです。
従業員にはその選択の自由があるのです。
嫌なら辞められるのです。

だからこそ、「自分の思い教」の教祖である社長は、従業員がしらけようと何だろうと、遠慮なく、従業員に迎合することなく、自分の思いを語り続けてください。
社長は良い意味で従業員を「洗脳」するために、自分の思いを語り続けるのです。
まずは幹部から、そして、幹部がまたその下を洗脳するのです。

一方で、社長はその「自分のエゴ」を貫き通すことと引き換えに、従業員に選んでいただけるように、常に自分自身の人格を磨く努力をし続けなければならないし、その理念が正しいのか否か一生悩み続けけなればならないのです。

言い方やタイミング、小冊子配布や見やすい場所に掲示などいろいろ伝える手段・技術的な部分はありますが、私は理念浸透の本質をこのように考えております。