経営者向けコラム

顧客への奉仕だけを考える

顧問先の常務が面白いことを言いました。
「今は予算や目標などを意識した経営をしているけど、いずれそういうことを一切考えずに、お客様に奉仕することだけを考えて仕事をしたら面白いね」。

たしかに…。

現実には難しいよ、と片づけてしまうのは簡単です。
目標や利益が必要な理由はいくらでもあげられます。
でも、これって一考の価値があると思いませんか?

どこの会社もお客様を満足させることが重要だとわかっています。
でも、実際には経営者、従業員問わず誰もが自社優先、自分の仕事優先、プロダクトアウト的な行動を取ってしまいます。

お客様にとっての自社の「価値」は何なのでしょうか?
その価値を提供することこそが私たちの存在理由ではないでしょうか。
「顧客への奉仕」というと、なんとなくボランティアのような響きがありますが、そうではないと思います。
お客様が求める価値を提供し続けることがお客様への奉仕ということだと思います。

今後ますますグローバル化が進展し、外国人株主が日本市場を支配することになるでしょう。
そうなると今よりもっと説明責任、短期利益、成果主義や目標管理などが重視される世の中になります。
そんな中で、
「トヨタ自動車が業績予想を発表しました。20××年3月期は「顧客への奉仕」のみです。以上」
と言ったら面白いですね。



株主が激怒すること必定です。将来、最も企業価値を上げることになることに気づかずに。。。