経営者向けコラム

社長の言った言葉を一番最初に聞くのは誰?

質問です。
社長の言った言葉を一番最初に聞くのは誰ですか?


役員ですか?
幹部社員ですか?
奥様、だんな様ですか?
秘書ですか?

先日、顧問先の幹部社員と一緒にソフトバンクの孫さんが出演した時のカンブリア宮殿のビデオを見ました。
ちょうど中国のアリババがニューヨーク市場に上場し、孫さんが当時20億出資した株式の含み益が8兆円(4000倍)になったというニュースの直後で、そんな未来を見通したような孫さんはどんな考え方をするのか、をみんなで学びたかったからです。

番組の中で印象的だったのは、孫さん自身が「大ぼら」と言っていたように、まず普通の人だったら不可能と思うような大きなこと(目標)をみんなの前で公言して、それを実際に実現してきたということです。

例えば、豆腐を数えるように売り上げを1ちょう、2ちょうと数える会社になる!と公言し、実際に実現しました。
また、当時営業利益で1兆円超える会社は歴史上トヨタとNTTしかないときに営業利益1兆円越えを公言し、それも実現しました。
ボーダフォン買収時には、当時10倍以上の差が開いていたドコモを抜くと公言し、それもまた実現しました。

なぜ「大ぼらをふく」のか?と村上龍氏から質問されたときの孫さんの答えが、冒頭に私が出した命題の答えです。

自分の言葉を一番最初に聞くのは、自分の耳だ!

社長の語る目標や夢はお客様、従業員、株主など多くのステークホルダーへのメッセージです。
しかし、もっとも大きな意味は、孫さんが言うように
「自分へのメッセージ、自分との約束」
ではないでしょうか。

自分との約束を守るのも破るのも自分次第。
人生には色々な誘惑があります。
事業も順風満帆ばかりでなく、心が折れることもたくさんあります。
ある意味一番難しいことは自分との約束を守り抜くことです。

自分が言ったことは、自分の耳が一番最初に聞いている。
一番最初に聞いた自分が一番自分から期待されている。
そう思って、日々精進したいと思います。