夏、暑くなってくると同時にセミが鳴き始めます。
最初は「アブラゼミ」から始まり、夏真っ盛りで「ミンミンゼミ」になり、残暑とともに「ツクツクホウシ」に代わり、最後は「ヒグラシ」とともに夏が終わっていく。
そして、道には力尽きたアブラゼミが転がっている…
というのが関東の人にとっては当たり前の光景です。
もっと言うと、当たり前すぎて何のセミが鳴いてるかなんてことも意識しないくらいです。
ところが、先日九州に行った際に、道に、東京では見たこともない大きな「クマゼミ」の死骸が普通にアブラゼミのように転がっていました。
よく耳を澄ませると、東京では聞いたこともない「ゲ、ゲ、ゲ、ゲ」というカエルのようなクマゼミの鳴き声が鳴り響いていました。
また、車から景色を見ていたら、シラサギとペリカンの中間のような見たこともない鳥が普通に民家の屋根の上にとまっていました。
そこは普通「カラス」か「ハト」でしょ!と思わずつっこんでしまいましたが、地元の人にとっては何の違和感もない光景とのことでした。
このように、私にとっては、ミンミンゼミやハトが当たり前なのですが、土地が変われば別の「当たり前」がある。
つまり、「当たり前」というのは単にその人の感覚であって、別に世界の常識、共通の認識でもなんでもないのです。
ケンミンショーなどを見ていると、良くあることですよね。
仕事も一緒で、自分の会社、自分の部署では昔から当たり前とされていることも、他社や別部門から見れば違和感があることがたくさんあります。
中にいると、なかなかそのことに気づきません。
常に、「当たり前のことは当たり前ではない」という意識を持っていることが大事ですね。