ある会社で若手が中心になって新規ビジネスのタネを見つけるためのプロジェクト運営をお手伝いしています。
先日、そのメンバーに新入社員を入れることになりました。
新人にとっても、ただ言われて参加するのでは面白くないし、何のことやらわからないという面もあるので、宿題を出して、その宿題をクリアしたら合格、クリアできなければメンバーには入れない、というハードルを設けました。
宿題は単純です。
「会社の問題点」について、自分なりに調査して、それを諸先輩の前で発表する、というものです。
正直内容そのものにはあまり期待していませんでした。
所詮は入社したての新人です。
内容よりも意欲を見たい、という程度に考えていました。
ところが、実際にプレゼンを聞くと、なかなか核心を突く素晴らしい内容でした。
先輩社員たちは、あまりに当たり前すぎて今さら口にしないようなことを、新人であるが故に何の躊躇もなく突いてきました。
会社の常識としてまかり通っていることも、新人の目線から見ると「おかしい」と思えることがたくさんあります。
問題意識や課題解決というのは、業務に習熟したベテランだからこそできるというものではありません。
むしろ、その世界にどっぷりはまっていない新人だからこそ見えてくることがたくさんあります。
新卒でも中途でも、新人が入ってくると、まずは仕事を覚えて早く一人前になることを期待します。
ともすると、仕事もわからないくせに偉そうなことを言うな、となりがちです。
しかし、むしろ新人にまずは「業務改善の提案」をさせるということをやってみるのも良いのではないでしょうか。
新人の目線というのは、ある意味まだ第三者の目線に近いので、会社にとって貴重な意見がもらえるかもしれません。