経営者向けコラム

“落ちないりんご”の話

今日の「職場の教養」(倫理研究所)のテーマは「落ちないりんご」の話でした。

この話はご存知の方も多いと思いますが、平成3年に台風が津軽地方を直撃した際に、収穫前のりんごの約9割が木から落ちてしまい、りんご農家が大打撃を受けました。
そのときに、ある農家が落ちないで残ったりんごを「落ちないりんご」と銘打って、受験に落ちない縁起物として全国の神社で販売して大ヒットしたという話です。

最悪のピンチを逆にチャンスに変えてしまった好例であり、苦境に立たされても諦めるなという教訓になるお話です。

今日この話を読んで、W杯での日本の状況を考えました。

一昨日コートジボアールに敗れて、日本は意気消沈しています。
ザッケローニ監督や香川選手などはA級戦犯としてたたかれていますし、選手からも反省の弁ばかりが聞こえています。
私はにわかファン(あろうことに生中継しているときにゴルフコンペに参加していました…)なので、専門的なことは良くわかりません。

しかし、「まだ2試合ある!!気持ちを切り替えて頑張れ!!」と言えるほど、世界が甘いものだとは思っていません。
なので、単に気持ちの問題として一生懸命応援してもダメだと思います。

ここは「気持ちを切り替えて」や「今までやったことを信じよう」という話ではなく、冷静に「落ちないリンゴ」のような逆張りの戦略・施策を考えるべきではないでしょうか。

サッカーファンには怒られるかもしれませんが、あと2戦全敗しても世界に衝撃を与えるような印象的な試合をすることをテーマにして、ディフェンダーも含めて全員が攻撃、5点取られてもいいから6点取りに行くとか…。

まあ、サッカーの話は所詮素人なので適当なことしか書けないので流してください。
一番言いたいのは、経営も同じだということです。
ピンチになった際に、「気持ちを切り替えて頑張る」「前向きにプラス思考でやっていく」「根性」「気合い」「神風」と言ってもダメです。
「落ちないりんご」は気持ちやプラス思考で乗り切ったのではなく、あくまでも冷静に「落ちないりんご」というコンセプトとビジネスアイデアを出したことが勝因です。

気持ちでは勝てません。戦略・施策です。

ここを間違えないようにしたいものです。