経営者向けコラム

腹筋2回分の仕事

会社を経営していく上で、「変化」というのはとても重要なキーワードです。

世の中は日々刻々と変化します。
お客様の気持ちも刻々と変化します。
ライバルの状況も刻々と変化します。
振り返ってわが社を見ると、昨日と変わらぬ幹部、工夫もなく同じやり方を続けている現場にイライラします。
でも、一番変わっていないのは社長自身だったりして…。

それはさておき、「変化」というのは口で言うほど簡単ではありません。
社長が変革、改革を叫ぶときに、社員のみなさんは「変わりたくない」わけでも「言っていることが理解できない」わけでもありませんし、社長が思うように「危機感が足りない」わけでもありません。
実は十分にわかっています。
わかっていますが、今日の仕事をしていると今日が終わっていき、明日また来て仕事をすると明日が終わっていく…。
結果として、社長がどんなに口を酸っぱくして言い続けても現場は変わらない、ということになるのです。

私なりの解釈ですが、これは現場に「大きな変化」を求めることが原因だと思います。

話は全く変わりますが、
私は毎晩腹筋200回、腕立て100回を日課にしています。
泥酔してできなかったときには、翌日それぞれ400回、200回やります。
こう書くとすごいですが、実は2年前に始めたときには、腹筋を2回やるのが精いっぱいでした(今より17キロ太っていて、完全に腹が邪魔をしていました)。

とりあえず、やると決めたので2回を一週間ほど続けていると、一週間後には5回できるようになりました。
5回を一週間くらい続けていると突然10回できるようになりました。
10回を一ヵ月くらい続けていると、50回のチャレンジができるようになりました。
50回を3ヵ月くらい続けていると100回やってみたらできちゃいました。
100回できれば、あとは体調に合わせてどんどん増やしていくうちに気づいたら毎日200回やっています。
実際やろうと思えば今は300回でも400回でもできます(しんどいですが…)。

何が言いたいか。

当時の私は長年の不摂生がたたり健康診断で要注意人物になってしまいました。
大きく変わらなければ自分の人生にかかわるような状態だったわけです。
でも、何を変わればいいのかわかりません。
大きく変わるというのはそれだけ難しいのです。
じゃあ、今できることは何?
毎日2回だけ腹筋をやることにしました。
これだけです。
逆にこれ以上のことをやっていたらできなかったと思います。
でも、たった2回の腹筋も2年たつと200回になっています。
結果として大きく変化しました。

御社の社員の仕事の中で、たった2回の腹筋に該当することは何でしょうか?