経営者向けコラム

経営に正解はない。そもそも設問すらない。

先日、顧問先の総会にて、次期中期経営計画の発表がありました。
これまで「規模」を追求してきましたが、これからは「健全な成長」と「筋肉質な体」作りを目指していきます。

前回(3年前)の計画発表以降に入社した人も増え、あらためて「中期経営計画とは何ぞや」という説明をさせていただきました。

社長のみなさまにとっては、「経営計画」という言葉自体は身近なものであり、自社で作っている・いないは別として、中長期の計画というものが、経営をする上でいかに大切か、ということはある程度イメージできると思います。

ただ、一般社員にとってはどうなのか?

目の前の目標やノルマ、月次の目標、ちょっと頑張って年間の目標くらいまでなら自分のこととしてとらえられると思いますが、3年後の数字などは「ふーん、そんなものね」という程度でしょうか。
へたをすると「3年後この会社にいるかどうかわからないし」なんていう人もいるかもしれません。

そんな社員たちに、3年後の計画を立てる意義を説明するためにこんな言い方をしてみました。

「学校のテストには、「正解」がある。
でも、テストと違って、会社を運営することには「正解」はない。
もっというと、そもそもテスト問題すらない。
だから、3年後の計画を作るというのは、私たちが勝手に「テスト問題を作る」作業なのです。
そして、自分たちで作ったテスト問題に自分たちで解答する、ということが3年後の答えになるのです。

中期経営計画というのは、自作自演のテスト問題とその解答なんです。
小学生用のテスト問題を作って解答してもいいし、大学生用のテスト問題を作って解答してもいいんです。
私たちは私たちのテスト問題を作ったので、この「正解」をみんなで作っていきましょう!」 と。

会社の成長、社員の成長、夢の実現、社会への貢献など、社員を鼓舞する様々な説明の仕方がありますが、
こんな説明も単純でわかりやすいのではないでしょうか。