中小企業が大手企業と正面から戦っても絶対に勝ち目はない。
ランチェスターなど、経営の原理原則として中小企業の社長なら誰もが知っていることでしょう。
しかし、頭ではわかっているのに、いざ自分たちの分野に大手が参入してくると、思っている以上に何もできず、結果として正面からぶつかってやられてしまうことが多いです。
よく、「うちの仕事は大手には無理だよ。こんな小さな利益では大手は割が合わないよ」という社長にも出会います。
しかし、今は大手もなりふり構わずあらゆることに手を出してきます。
生き残るためには、たとえ大企業といえども薄利多売で手間のかかる商売をやってきます。
私の顧問先でも、当然ながら大手企業が脅威になる場面が目立っています。
地域密着で地元に愛される和菓子作りをしているA社の最大のライバルは今やケーキ屋さんやカフェではなく、コンビニスイーツです。
オフィス内に置き菓子BOXを設置しているB社に対して、大手コンビニがオフィス内に「オフィスコンビニ」を設置する事業を始めるというニュースが発表されました。
中古自動車の売買をしているC社では、大手ディーラーが新車だけでなく中古販売にも力を入れ始めています。
等々。
私の顧問先企業に共通するのは、こちらに真正面から戦う気がなくても、今まで通りの商売をやっていると、気付いたら真正面から戦ってしまっているということです。
では、どうすればよいのか?
教科書的には、「正面衝突を避けつつ大手にできないこと、大手がやれないことをやっていく。」
ということが解答になります。
しかし、冷静に考えて、うちがやれることで「大手にできないこと、やれないこと」がありますか?
結局のところ、中小企業はヒト・モノ・カネ全ての経営資源で勝てません。
ただ敗れ去るのを待つしかないのでしょうか?
私はそうは思いません!
ただ一つ勝てるものがあります。
それは、中小であれば、社長自身が直接この商売に携わっている、ということです。
誰よりもこの商売のことを本気で考えている社長自身が、直接この商売をやっているということです。
大企業? だからなんですか!
所詮サラリーマンの集団です。
本気でリスクをとって、腹をくくって仕事をしているサラリーマンがどれほどいるでしょう。
こちらは腹をくくっています。命をかけています。
「商売=社長の人生」です。
社長自らが誰にも負けない努力をし、誰よりも真剣に悩み、考え、お客様一人ひとりの顔を思い出しながら出した答えが、大企業のサラリーマンに負けるはずがありません。
コンサルタントらしからぬ精神論になってしまいましたが、私は本気でそう思っています。
私の顧問先企業は絶対に市場で生き残ることを約束します。