経営者向けコラム

赤字と黒字の境界線

みなさまの会社は年間を通じて利益をどのように作っていますか?
私の顧問先企業も様々な業種があり、きっちりと単月黒字を積み重ねて一年間の利益を作る会社、季節変動要因が織り込まれて繁忙期に年間の利益を蓄積する会社、期間プロジェクト型で進むため四半期ベースで収支を見ている会社など、様々あります。

しかし、理由はいかにしても、私たち中小企業がまず目指さなければならないのは、まずは「単月での営業黒字」だと確信しています。

「年度末には例年需要が高まる」、「にっぱちは業績が落ち込む」、「この長期のプロジェクトを受注したら大きな金額が入ってくる」…、など、長年経営をしていると、ある程度の見込みがしっかり立っているというかもしれません。
でも、その経営手法は楽ですか?楽しいですか?
私はそれでは苦しいです。
必ずお金が入ってくるとわかっていても苦しいです。
究極的には「必ず」かどうかもわかりません。
今年は何らかの理由で発注がなかったらどうします…。

こう考えると、売上計上の方法は管理会計上検討するにしても、どんな業種であっても、とにかく一つの経営指針としてシンプルに
「単月黒字(営業利益ベース)」
という絶対的指標を設定してみたらどうでしょうか。

たとえ、月次の利益が1円でも、それは黒字です。
この1円でも単月黒字にするという執念が、結果として年間を通じて赤字企業と黒字企業を分ける境界線だと思います。
とくに創業間もない企業は、ぜひ、これだけを日々考えてください。