経営者向けコラム

言葉の自己暗示

ケンミンショー(日本テレビ系列)が好きでビデオに撮って、時間のあるときに見ています。
だいぶたまってしまったのですが、先日、やっと一年前くらいの番組を見ていると、埼玉県秩父市の言葉の使い方が取り上げられていました。

秩父では、
「お疲れ様」という挨拶を、
「お世話になりました」と言うそうです。


毎日仕事が終わったら、「お世話になりました」と声を掛け合って帰っています。
子供たちが部活終わりにも、「お世話になりました」と声を掛け合っていました。

「お疲れ様」って、日本全国津々浦々社内でもっとも頻繁に使う言葉のナンバー1ですよね。
でも、よくよく考えると一日仕事が終わって「疲れた」ということをお互いに口に出しあっても何の意味もない。
疲れたことをみんなで認め合って何の意味があるの?

語源はわかりませんが、おそらくお互いに労をねぎらい合う、みんなで働いてみんなで頑張った、という農耕民族特有の言葉なのでしょうか(誰か知っている人がいたら教えてください)。

そんなことを考えつつ、この秩父の「お世話になりました」という表現は素晴らしいなあと思います。
思いが入っているかどうかは別として、少なくとも言葉の上では
「今日も一日みなさまにお世話になりました。ありがとうござました。明日もよろしくお願いします」という意味がこもっていると、私は勝手に解釈しました。

「言霊(ことだま)」という言葉があるように、言葉には霊魂・たましいがこもります。
何気なく使っている言葉が、実は自分自身に自己暗示をかけてしまうことが多々あると思います。

疲れる、ダメ、できない、やってもムダ、目標未達成、バカ、ボケ、くそっ、ふざけんな…世の中には否定語がたくさんありますが、無意識のうちに否定語を多用している人は否定的な人生を歩んでいるのではないでしょうか。

逆に、普段から、幸せ、美しい、楽しい、素晴らしい、素敵、できる、充実した、目標達成…などの肯定的な言葉を使っている人は、自ずと肯定的な人生を歩んでいくのではないでしょうか。

番組を見ながらそんなことを考えました。