経営者向けコラム

「○○のことはよくわからないので、ご指導よろしくお願いします」と言っていい年齢

顧問先企業に行った際に、ちょうどその日が初出社だった新入社員から挨拶されました。
タイトルのようなご挨拶をいただき、私も、「こちらこそ、よろしくお願いします」という感じで和やかに別れました。
その後も、その方は初対面の社員が来ると、同じ挨拶を繰り返していました。

「なんか違和感・・・」
私の感想です。

そうなんです。
新入社員と書いたので、みなさんは若い人を想像したかもしれませんが、その方は40代半ばで、営業職として転職してきたおじさんです。
実際に前職で扱っていた分野は違えども、会社としては営業としてのキャリアと経験を買って採用しました。
その人間が、「○○のことはよくわからならいので・・・」という挨拶をするべきでしょうか?

100歩譲って、初日なので謙虚な姿勢を見せるということであればよいと思います。
しかし、この方が本当に学卒新入社員のように「よくわからないので教えてください」と言っているのであれば、ちょっと前途多難です。

私は、「わからないことを教えてください」と言うのが悪いと言っているのではありません。
むしろ、偉くなればなるほど常にそういう姿勢でいることは大切だと思います。

しかし、彼の場合は、40代での転職であり、キャリアを買われての再就職です。
「○○はよくわからないのでご指導よろしくお願いします」ではなく、「○○のことはわからないが、××のことは誰にも負けません。○○についても、勉強して一日でも早く戦力になれるよう努力します」というコメントが求められるのではないでしょうか。

また、今日は初日ですので「○○のことはよくわからない」でいいです。
しかし、明日から同じセリフを言ったら、絶対に許してはいけません。

異業界への転職なら「わからない」のは当然のことですし、会社もわかっていることを期待していません。
その年齢とキャリアで転職した以上、そもそも「わからない」と思った瞬間に、人に聞く、自分で調べる、わかるまで寝ないで勉強する、わかるように人の100倍努力をする、そして、一日でも早く周りに追いつく、ということが求められます。

みんなの前で「わからない」と口に出す事がすでに言い訳です。
わからないのは全て自己責任です。

ちょっと厳しい言い方かもしれませんが、同じ40代として40代以上の人に対してはそのように考えますが、いかがでしょうか?