先日、いなかに帰省したときに、商売の難しさを目の当たりにすることがありました。
                  
                  実家のすぐ近くのお店が昨年「秘密のケンミンショー」に取り上げられました。
                  その後の特番でも、あのお店はその後どうなっているか、という感じで再び取り上げられ、行列のできる繁盛店になっている様子が放送されていました。
                  
                  その放送が記憶にあったので、帰ったついでに並んで買ってみようと思ってお店に行きました。
                  
                  行列はどんなものかなァ、と、裏から覗いてみると、
                  「あれ、今日は休み?」。。。
                  
                  ん?
                  と思って表に回ると、どうやら営業しております。
                  
                  あれ???おかしいぞ???
                  
                  結局、誰も並んでいないどころか、中にも一人もお客様がいませんでした。
                  
                  とりあえず注文して、普通に買えたのですが、何ともいえぬ寂しさを味わいました。
                  ちなみに、味は最高でした。
                  けして、繁盛にあぐらをかいて手を抜いたわけではありません。
                  
                  娯楽の少ない田舎で、テレビに取り上げられた効果は絶大です。
                  市民がこぞってやってきたのでしょう。
                  しかし、悲しいかな、あっという間にブームは去って、まだ数カ月しかたっていないのにこんな状態になってしまったのです。
                  
                  なんか私まで悲しくなりました。
                  あのブームの熱狂を一度知ってしまった経営者にとってはもっと悲しいことかもしれません。
                  
                  しかし、よく考えてみると、そもそも元の状態に戻ったと思えばよいのです。
                  たまたまテレビに取り上げられたという偶然によって時流に乗っただけです。
                  むしろ、それによってこれまで自社を知らなかった人たちにも自社の存在をアピールできたのです。
                  良かったじゃないですか。
                  
                  ここからは、これまで通り、品質を高め、お客様満足を高め、整理整頓をし、従業員の教育をし、掃除をするなど、できることをコツコツやっていくことです。
                  
                  時流に乗るのは偶然ですが、これを維持していくことはけして偶然ではなく、すべて必然の積み重ねだと思います。
                  
                  そんなことを考えながら、おいしくいただきました。。。










