経営者向けコラム

盲点だった「お客様のために」と「お客様の立場で」

「お客様のために」と「お客様の立場で」は違う。

業務改革や企業再生で有名な現セブン&アイ・フードシステムズ(デニーズなど)社長の大久保さん(元成城石井、ドラッグイレブン社長)の講演を聞いて、これは盲点だったと思いました。

現代の多企業間競争環境の時代において、お客様のことを無視して自社の儲けや繁栄ばかりを考えている会社は、自ずと淘汰されていきます。
そういう意味では、少なくともどこの会社でも「お客様のために」ということは常に考えていると思います。

ところが、大久保さん曰く、
「お客様のために」という考え方は、そもそも、全部をわかっている人が上から目線で「お客様のために考えてやっている」というような押しつけまたは大柄なイメージである、と。
「お客様のために」ではなく、「お客様の立場で」考えることが大事である。
この二つの言葉は、国語的には同じかもしれないが、意味合いが全然違う、とデニーズ(セブン&アイグループ全体の考え方なのかどうかは確認していません)では社員に伝えているとのことです。

言われてみれば私も賛同です。
こんな細かいことを気にもしていなかったというのが正直なところです。

いくらこちらの目線でお客様のために考えたとしても、所詮は「私たちの立場で」考えている域を出ません。
BtoCの流通サービス業であろうと、BtoBの製造業であろうと、業種業界あらゆる枠を超えて、「お客様のため」からお客様目線に立った「お客様の立場で」ものごとを考えるようになれば、もっともっと経営がスムーズになるのではないでしょうか。

ちょっとした言葉の使い方の違いですが、そこまでこだわって考えることに経営の本質があるのではないかと思います。
私にとって盲点でもあったので、ご紹介しました。